ドローンの機体登録とは

2022年6月から、航空法に基づき、ドローンの機体を国土交通省に登録する「無人航空機登録制度」が開始されました。

この登録制度は、前回のコラムでご紹介した「機体認証」制度とは異なり、屋外で飛行する一定の要件を備えたドローンすべてに課せられた義務となり、違反した場合は罰則が適用されるため、ドローンを運用する全ての方が知っておきたい制度となります。

今回のコラムでは、このドローンの機体登録についてご紹介します。

ドローンの機体登録の制度趣旨と登録対象

ドローンの機体登録の制度について、国土交通省は、事故等が発生した時にドローンが誰のものかを特定できるようにするとともに、機体の安全性を確保するために設けたと説明しています。

この制度で登録の対象となるドローンについては、2023年11月現在では、屋外を飛行させる100g以上の全てのドローンとされています。

また、飛行の用途や目的が趣味用であるか事業用であるか等を問わないとされています。

さらに、一人で複数台所有しており、それらを屋外で飛行させる場合は、1台1台について登録する必要があるとされています。

なお、屋内でのみ飛行させる機体や、観賞用として「飛行させない」機体は登録の対象外です。

ドローンの機体登録に係る罰則規定

ドローンの機体登録制度の開始により、未登録機を屋外で飛行させたとき、所有者は航空法に基づき、1年以下の懲役又は50万円以下の罰則が科せられることとなりました。

さらに、登録後に付与される登録記号(機体を識別するための記号)を機体に表示させていないドローンや後述するリモートIDを備えていないドローンを飛行させたときは、50万円以下の罰金が定められています。

現在の法制度では、ドローンの登録について「知らなかった」では済まされない状況となっています。

ドローンの機体登録の申請方法

ドローンの機体登録の申請にあたっては、オンライン(ドローン情報基盤システム2.0)又は書類の提出が必要です。

この登録にあたっては本人確認の手続きが金融機関並みに特に厳格に行われることが特徴として挙げられます。

オンラインの場合は本人確認書類として個人は運転免許証、パスポート、個人番号カードが必要とされています。

法人のオンライン申請ではデジタル庁が実施している法人・個人事業主向け共通認証システムのgBizIDへの登録があらかじめ必要とされています。

郵送では、個人は住民票記載事項証明書の原本又は健康保険証と運転免許証の写しが必要とされ、法人では登記事項証明書又は印鑑証明書が必要とされています。

申請に係る手数料は、個人番号カードの促進政策の影響から、個人番号カード又はgBizIDを用いたオンライン申請に優遇措置が図られており、1機目が900円、同時に複数機申請するときは追加1機あたり890円とされており、運転免許証・パスポートによる申請のそれぞれ1,450円、1,050円より安価になっていますので、個人番号カードの使用に抵抗がない方は申請方法を工夫することで若干でもコストを下げることが可能です。

書面による申請の場合はそれぞれ2,400円、2,000円となっています。

登録するのにあたっては、機体の安全性が確保できないと判断されたときは、登録が拒絶されます。

また、改造された無人航空機は、その内容を登録申請時に申告する必要があります。
登録申請の審査完了後に、申請手数料の納付の指示があり、完了後に登録記号が交付されます。

ドローンの登録記号の記載とリモートID

ドローンの登録申請手続きが完了すると、当該ドローンに固有の登録記号が発行されます。

この登録記号の表示については、次のような規定があり、遵守する必要があります。

①25kg以上の機体:25mm以上の大きさ(高さ)の文字

②25kg未満の機体:3mm以上の大きさ(高さ)の文字

③表示方法:油性ペン又はシールで記載する

また、登録記号はリモートID機能により、識別情報を発信することが求められています。

リモートIDとは、ドローンの識別情報を電波で遠隔発信する機能です。

同機能では、登録記号のほか、無人航空機の製造番号、位置、速度、高度、時刻などが1秒に1回以上発信されます。

なお、リモートIDには所有者又は使用者の情報は含まれていません。

また、古い機種等でリモートID発信機器が内蔵されていないドローンを使用する場合は、外付型のリモートID機器を搭載する必要があります。

但し、リモートIDには免除規定があり、国土交通大臣にあらかじめ届出を行うとともに、飛行区域の境界線(カラーコーンなど)でその区域を明示し、補助者を配置して安全確保措置を講じることで搭載が免除されます。

ドローンの機体登録の有効期限

ドローンの機体登録については有効期限が定められており、その期間は3年間とされています。

引き続き同じドローンを使用したいときは、登録期間満了までの間に登録の更新が必要です。

なお、登録の更新に係る手数料は新規登録の場合と同額となっています。

まとめ

ドローンの機体登録については、自動車のナンバープレートに類似した制度となっています。

従って、この登録事務については、ルールが複雑であり、行政手続きに慣れていない方にとっては骨の折れる作業かもしれません。

国土交通省もこれを認識しており、無人航空機登録ハンドブックの中に、「代理人の申請」という項目が盛り込まれており、行政書士をはじめとした代理人による申請を前提とした制度設計がなされています。

法人等でドローンを複数台所有されている方や行政手続きに慣れていない方はぜひ、東京深川行政書士事務所まで、機体登録の手続きについてご依頼ください。

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