行政書士が教える!キッチンカー開業方法と、許認可取得手続 行政手続編

はじめに

こんにちは。東京都江東区の東京深川行政書士事務所です。弊所は、2022年3月に開業し、開業当初からキッチンカーの開業をサポートしてきました。

サポートさせていただいた出店者様は20名を超え、事前相談や、開業に関する相談は、50件以上対応させていただきました。

飲食店の店舗運営に関する情報は、書籍やインターネット等、様々ありますが、キッチンカーに関する情報はあまり多くありません。

本コラムは、2022年4月に公開し、度重なる修正を経て現在に至ります。

開業準備編では、キッチンカーとは何か、開業までの流れ、メニューの決め方やキッチンカーの仕様やメニューの決め方について、特に大事な部分に絞り、説明させていただきました。

今回は、開業に関する具体的な行政手続方法について説明させていただきます。

この辺りの内容は、弊所がご依頼いただいた場合に、具体的にサポートさせていただく内容になります。

なぜ保健所に行くのか?

繰り返しになりますが、キッチンカーで営業するためには、県や市等、出店したいエリアごとに保健所の営業許可の取得が必要となります。

この営業許可は、各自治体によってルールが異なるので十分に留意が必要です。

キッチンカーの営業許可手続を、みなさまが手続の専門家である行政書士に依頼されるのは、自治体ごとのルールが複雑で、場合によっては何度も役所に足を運ばなければならないからです。

ひとつの市でとれば県内全てのエリアで営業可能となる地域もあれば、一部の市や地域はまた新たに営業許可を取らないといけないといったエリアがあり、特に東京と神奈川で営業したい場合は、流し(シンク)の数などが違っていたりと、キッチンカーの設備の基準が違っていたりするケースがあります。

あらかじめ近隣の市や県の保健所の基準を確認してからキッチンカーを製作する必要があります。

繰り返しで恐縮ですが、この辺りの要件を誤ると、キッチンカーを無事製作できても、営業許可が降りず、場合によっては追加工事が必要な場合があります。

行政書士に依頼される場合は、遅くてもキッチンカーの発注前に行う必要があり、既に発注してしまった後にご依頼いただいても、場合によっては、フォローができないケースもあります。

食品衛生法に要注意

食品衛生法は、キッチンカーの営業許可に関わる重要な法律になります。

やりたいメニューが実際にキッチンカーでできるかを確認する必要があります。

地域によっては、キッチンカーでできるメニューに制限がある場合がありますので、メニューを作り込む前に、出店予定エリアの管轄保健所にて確認を行う必要があります。

例えば、生物(なまもの)を提供することが多くの地域で行うことができず、また一部エリアでは、一部の乳製品の提供ができないエリアがあります。

必要書類も地域で異なる

まず作成が必要なのが、キッチンカーの営業許可申請書です。

自治体によって必要な書類も異なりますので、確認が必要です。

概ね共通で必要なのが、以下の書類です。

  • 営業許可申請書
  • 営業設備の配置図
  • 車検証のコピー
  • 仕込み場所の営業許可証
  • 仕込み場所の水質検査証明書
  • 検便検査証明書
  • 食品衛生責任者証明書

キッチンカーの営業許可を申請する場合、原則として食品衛生責任者の資格または、それに準ずる資格が必要となります。

食品衛生責任者を取るには、講習を受ける必要があります。

関東の場合は、会場数も日数も多いですが、地域によっては会場も日数も限られているエリアもあります。

講習では、食品衛生に関すること、特に食中毒に関する知識を学びます。

キッチンカーの営業許可を取得にあたり、論点となりうる箇所は、大きく以下の通りです。

  • 流し(シンク)の数やサイズ
  • 壁や天井の材質
  • 電源装置
  • 蛇口の仕様
  • 給排水タンクの容量
  • 販売窓や雨戸の有無v
  • 仕込み場所はどこか

仕込み場所について

すでに飲食店を経営していてキッチンカーを新たに導入する場合を除き、固定費が増加する仕込み場所については、必要としないメニュー、調理法、車両設定にしてください。

どういう場合に仕込み場所が必要で、どういう場合だったら仕込み場所が不要なのか、保健所の担当者に確認が必要です。

事前相談での留意点

保健所で話した内容は、日付、時間、担当者名、話した内容について必ず記録を取っておきましょう。

担当者によっては、キッチンカーの営業許可について詳しくない人も少なからずいますし、聞き方一つで回答が大きく変わる場合もあります。

一番多いのが、配置換え等で担当者が変わり、これまでと全く違うことを言われてしまうことです。

特にキッチンカーの仕様に関する相談内容ついては、しっかりと記録を作成してください。

保健所検査

申請書類を提出し、問題がない旨のフォードバックをもらうと、いよいよ保健所検査にすすい見ます。

余裕をもって予約を入れ、必要な準備を行なってください。

なお、予約は基本的には電話で行うことが一般です。

保健所検査のポイントは、以下の通りです。

  • 規格にあった流し(シンク)かどうか
  • 水出し検査の給排水タンクの容量
  • 電源装置
  • 換気扇の仕様
  • 冷蔵庫と温度計の仕様
  • 壁や天井の材質
  • 調理器具などが固定されているかどうか
  • 室内灯が設置されているか
  • 手洗い用の石鹸は設置してあるか

特に見られるポイントは、次の4点です。

1 シンクのサイズや数

各地域によってシンクのサイズや数が決まっておりますので、十分ご留意ください。ここでいうシンクとは手洗い器も含みます。

2 水出し検査

水出し検査では、実際にシンクから水が出るかどうかを確認されますので、事前に給水タンクに水を入れておきましょう

3 冷蔵庫の室内温度

冷蔵庫の車内温度が外から見てわかるかどうかを確認されます。

4 壁や天井の仕様

壁や天井は、掃除しやすいかどうか、また、燃えにくい材質かどうか確認されます。

特段問題なければ、検査合格となり、営業許可証が発行され、営業可能となります。

営業許可証が発行されたタイミングで、飲食店用のPL保険となります。

各保険会社のプランによってカバー範囲は様々異なりますが、なるべく補償が手厚い会社、プランを選ぶようにしてください。

さいごに

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

3つのコラムにわたり、キッチンカー開業についてまとめさせていただきました。

コラムの初めの方で、適切に営業すれば、一定の収益を上げられることを記載しました。これは、私が様々なキッチンカーの開業をサポートし、その後のサポートをサポートさせていただいたことからも、自信を持ってお伝えできます。

キッチンカーの開業に興味を持った方の多くは、テレビやSNSで見る華やかな営業風景や、カップルで全国で自由に営業している楽しそうな写真を見られたからかと思いますが、残念ながらその華やかな一面とは裏腹に、キッチンカー開業は決して楽な仕事ではなく、一定の経営スキルが必要な仕事となります。

開業サポートをさせていただくにあたり、実際に私もキッチンカーの営業を実際に体験したことがありますが、イベント出店やランチ出店などの行列や華やかそうな場面を見て「儲かりそう」「楽しそう」などと思う方も少なくないと思いますが、実際には朝早く起きて事前の手続や、仕込みからはじまり、営業が終わったら、後片付けや翌日の仕入れや準備に追われ、新しい出店場所の開拓に空き時間を割きます。

専業の場合、年末年始や連休は書き入れ時となりますので、世間と同じに休めませんし、行列ができたタイミングでは、常に商品を切らさないように、休む間もなく調理を続けなければなりません。

イベント会場は、拠点となる場所から100kmを軽く超えていることもあり、移動時間だけで2時間を軽く超えることもあります。

まさに1日中働きっぱなしといった毎日が続きます。

キッチンカー開業を検討される方は、良い部分だけではなく、負の部分にも目を向け、しっかりとリサーチし戦略を練ったうえで、覚悟を持って参入していただければと思います。

行政書士がキッチンカー開業をサポートする場合、報酬額はどの程度なのかについて全く記載をしておりませんでしたので、最後にまとめさせていただきます。

キッチンカー開業に関する行政書士報酬額

弊所は、キッチンカーの開業に対して基準報酬額を設けておりません。

と言いますのも、キッチンカー開業は、依頼者によって状況が全く異なり、一定程度書類が出来上がっている場合もあれば、全く揃っていないケースもありますので、状況をお伺いさせていただき、妥当な報酬額をお見積りさせていただきます。

これまでの報酬額は概ね5万円から15万円程度ですが、申請する自治体やその数、難易度によって全く異なりますので、個別にご相談となります。

開業にあたり、なるべく費用がかからないよう、柔軟に対応させていただきますので、まずは一度ご相談いただけますと幸いです。

長くなりましたが、最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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