離婚に関するお金の話 離婚に関する手続費用や準備すべき事項について、行政書士が解説します。

はじめに

こんにちは、東京深川行政書士事務所です。

最近、離婚に関する相談が少しずつ増えております。

原因は男性側にある場合や、女性側にある場合と様々ですが、いずれにしても、離婚は非常に検討しなければならない項目が多く、大変です。

離婚にあたっては、どうしてもお金のことがとても重要になってきますので、特に重要なポイントについて、説明させていただきます。

離婚前に準備すべきこと

まずは、どうして離婚したいのかを具体的にしましょう。

離婚には、協議離婚、調停離婚、裁判離婚といった方法がありますが、いずれにおいても、明確な理由が必要です。

協議離婚や調停離婚では、離婚の理由を問われることはありませんが、相手が納得できる理由を示さなければ、離婚の合意を得るのは難しくなります。

裁判離婚の場合は、民法が定める5つの離婚理由のいずれかに当てはまらなければ、離婚が認められません。

裁判を見据えて離婚理由に裏付けとなる証拠を集めておく必要もあります。

離婚の理由がはっきりしない場合は、決断を急がずに、もう一度自分の気持ちを見つめ直して、本当に離婚すべきなのかを冷静に考えてみましょう。

離婚は、様々な法的に検討すべき項目が多いため、法律の専門家に相談するのが良いでしょう。

事前相談の段階であれば、費用はさほどかかりません。

お金と子どもに関する情報の整理

離婚の意思を固めたら、離婚へ向けての具体的な準備を始めます。

言うまでもなく、離婚の際に大きな問題になるのは、お金のことです。

また、離婚の手続きにかかる費用を用意しておく必要があります。

お金の問題を解決する第一歩は、結婚後に夫婦が協力して築き上げた共有財産を把握することです。

夫妻どちらかの名義であっても、結婚後に夫婦が協力して取得した財産であれば、共有財産とみなされます。

まずは、財産分与の話し合いに備えて、共有財産をリストアップしましょう。

財産には、現金、預貯金、有価証券、不動産、自動車、生命保険、退職金などのプラスの財産と、住宅ローン、借金などのマイナスの財産があります。どちらも財産分与の計算に組み込まれるため、両方をきちんと把握する必要があります。

預貯金なら通帳、生命保険なら保険証書等で確認できます。

不動産や自動車のように、金額がはっきりしないものは、現在の評価額を計算します。

相手の所得や財産は、離婚を考え始めたらすぐに行う必要があります。

離婚を切り出した後では、確認するのが困難になる場合が多々あり、相手名義の財産を把握することが難しくなります。

未成年の子どもがいて、親権を取りたい場合は、子どもの生活環境の準備も欠かせません。養育費や子どもの預け先、進学先について調べておくようにします。

さらに、離婚後の生活に向けて準備を始めることも大切です。安定した生活を送れるよう、離婚後の家計をシミュレーションしたり、仕事や住まいを探したりして、離婚後の生活設計を立てておきましょう。

子どもがいる場合に問題となるのが、親権です。

未成年の子どもがいる夫婦は、どちらが親権者になるのかを決めなければ、離婚することができません。

親権者になりたいのであれば、子どもと離れて暮らさないのが鉄則です。

夫婦間で協議が調わない場合は、家庭裁判所で親権を争うことになりますが、離婚後も子どもの生活環境が変わらないことが重視されるため、同居している親が優先される傾向にあります。

別居のために自分が家を出るときは、子どもを一緒に連れて行き、相手が家を出るときは絶対に子どもを渡さないようにしましょう。いったん子どもと離れてしまうと、再び引き取るのは簡単なことではなく、親権争いでも不利になります。

離婚方法別の手続き費用

離婚を行う場合、両者で速やかに合意できるかどうかで全く費用感が変わってきます。

弊所としては、訴訟手続を経ず、両者で合意することを推奨しておりますが、双方で主張が全く折り合わない場合は、やむを得ず訴訟に至ることもあります。

弊所の場合、ご相談いただいた内容のうち、約90%は、離婚協議書または離婚公正証書を作成して話がまとまっております。

結婚して日が浅く、子供も居ないような場合は、法的論点も少ないため、離婚協議書作成で十分な場合があります。

費用感は3万円から10万円程度が相場です。

子供が居て、法的論点も多い場合は、公正証書作成することをお勧めします。

費用感は5万円から15万円程度を見ておくと良いでしょう。

離婚協議書を、自身で調べながら作成し、「これで問題がないですか」と内容確認いただくご依頼もありますが、修正が入らなかったことはこれまでに一度もありません。

作成を専門家に依頼すると費用はかかりが、内容の漏れや、法律的な不備を回避できるというメリットがありますし、多くのケースの離婚は、少なくない財産の取り決めが発生しますので、費用を惜しむのは得策ではありませんし、相談費用を惜しんだ結果、大きな見落としをして後にとって不利になることもあります。

離婚の条件がまとまらず争う場合、自身で裁判所等で手続をした場合は、わずか印紙額で申立てが可能ですが、少しでも有利な条件で終わらせたい場合は弁護士に依頼することになります。

弁護士に依頼した場合の目安額は、交渉等で収まるか、訴訟手続に発展するか、どの弁護士に依頼するかにもよりますが、数十万円から百万円を超えることを覚悟しなければなりません。

費用をかけた結果、必ずしも有利な条件で離婚できるとも限らないため、事前に相談を行い、ご自身が望む結果になるかどうか、検討する必要があります。

まとめ

本コラムでは、離婚を考えた際に準備する必要がある事項について、まとめさせていただきました。

  1. 離婚の理由を明確にし、夫婦間の財産を把握し、離婚後の生活をシミュレーションしてください。
  2. 離婚の方法はいくつかあり、それによって、手続き費用は数千円から100万円超までと大きく異なります。
  3. 協議離婚の場合、円滑に協議内容がまとまれば、時間もお金もあまりかかりません。夫婦で話し合った内容を公正証書にまとめる場合は、専門家に依頼されることをお勧めします。
  4. 夫婦間で話がまとまらない場合は、調停や裁判の申し立てを行うことになります。手続きの費用だけならば数万円程度で済みますが、通常は弁護士に依頼して手続きを進めることが多いのが実態です。

有利な条件で離婚を行うためには、離婚を考えることになった早い段階で法律の専門家に相談することが重要です。

専門家に相談することは、訴訟手続をすることとイコールになりません。

専門家どのような条件で協議を行えば、相手も応じてくれるか、自身のケースでは、どのような方法で進めていくのが妥当な結論に落ち着くかを、的確に助言してくれる専門家と出会うかが重要です。

離婚の協議が一定程度進んでから専門家を探すと、時間的にも心理的にも余裕がなくなるため、安易に決めてしまいがちになってしまうため、余裕があるタイミングで、ご自身に合った専門家を探されることをお勧めします。

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